沿革

日重化の成り立ち

当社の歴史は、合金鉄、エネルギー、そして機能材料の分野で日本の産業を支えてきた四つの企業の歩みに遡ります。
各社はそれぞれの時代において、革新と挑戦を重ね、技術と経験を積み重ねてきました。
そして長年の歴史と伝統を受け継ぎながら、新たな未来を築くために統合し今に至ります。
これからも時代の変化に応じて進化・発展を続けてまいります。

日重化の成り立ち

基となる4社の沿革1917-1975

  • 東化工現：高岡事業所

  • 鐵興社現：酒田工場

  • 東芝電興現：小国工場

  • 東北
    振興化学現：南岩手事務所、伊達事務所

1917

富山県伏木町に北海電化工業（株）として設立

1924

合資会社鉄興社として創設、福島県小野新町（現 田村郡小野町）にて合金鉄の生産開始

小野新町工場正門 * 1977年小野工場閉鎖

小野新町工場正門* 1977年小野工場閉鎖

1927

電気金融（株）として設立

1929

商号を日本電興（株）に改称

1936

伏木工場にて合金鉄の生産開始

1945年頃の伏木工場 * 1973年生産終了

1945年頃の伏木工場* 1973年生産終了

1937

東北振興化学（株）として設立

1938

小国事業所（現 小国工場）にて合金鉄の生産開始

* 1996年生産終了

山形県南小国村長者原に長者原水力発電所完成

* 1994年に東北地熱エネルギー（株）（現 東北自然エネルギー（株））へ譲渡

1939

酒田大浜工場（現 酒田工場）にて合金鉄の生産開始

酒田大浜工場-カーバイドならびにフェロアロイ工場を望む * 1987年生産終了

酒田大浜工場-カーバイドならびにフェロアロイ工場を望む* 1987年生産終了

1943

商号を東北電気製鐵（株）に改称

1945

能町工場完成、合金鉄の生産開始

1960年頃の能町工場

1960年頃の能町工場

1949

和賀川工場にて合金鉄の生産開始

和賀川工場 フェロシリコン出湯のようす * 1995年生産終了

和賀川工場 フェロシリコン出湯のようす* 1995年生産終了

1951

商号を東化工(あずまかこう)（株）に改称

1953

富山県片貝川水系に片貝谷発電所完成

* 1993年に北陸電力（株）へ譲渡

1958

庄川工場（現 高岡事業所）完成、合金鉄の生産開始

1960年頃の庄川工場（現高岡事業所） * 1998年生産終了

1960年頃の庄川工場（現高岡事業所）* 1998年生産終了

1958

商号を東芝電興（株）に改称

小国事業所の航空写真

小国事業所の航空写真

1959

黒田電工（株）から伊達工場（現 伊達事務所）を買収

伊達工場のフェロシリコン製造のようす * 1980年合金鉄生産終了

伊達工場のフェロシリコン製造のようす* 1980年合金鉄生産終了

1961

鋳鋼品の生産開始

1962

岩手県花巻市の花巻工場にて腐植酸苦土肥料アヅミンの生産開始

* 2003年に花巻工場など肥料事業を電気化学工業（株）（現 デンカ（株））に譲渡

1966

岩手県松尾村（現 八幡平市）にて国内初の商業用地熱発電所となる松川地熱発電所の運転開始

* 2003年に東北水力地熱（株）（現 東北自然エネルギー（株））に譲渡

1966

合金鉄部門を分離・独立し、東芝合金鉄（株）を設立

1967

合金鉄部門を分離・独立して、フェロアロイ工業（株）を設立

1967

商号を東北振興化学（株）に改称

1968

日本フェロアロイ（株）現：酒田工場、小国工場

フェロアロイ工業（株）と東芝合金鉄（株）が
合併し、日本フェロアロイ（株）発足

1969

日本重化学工業（株）

東化工（株）と日本フェロアロイ（株）が
合併し、日本重化学工業（株）発足

1970

北九州市にフェロクロムを生産する九州工場完成

* 1998年生産終了

東北重化学工業（株）と資本および技術提携を締結

1970

東北重化学工業（株）に改称

日本重化学工業（株）と資本および技術提携を締結

1975

日本重化学工業（株）

東北重化学工業（株）を吸収合併

1917東化⼯のできごと

富山県伏木町に北海電化工業（株）として設立

第一次世界大戦の勃発により、当時の日本は欧米からの輸入が途絶え、カーバイドや石灰窒素の供給不足と価格暴騰に見舞われました。富山県の豊富な水資源による低コストの電力に着目。また伏木港もあり、運送面でのメリットが見込めることから、富山県射水郡伏木町（現 高岡市）に工場を建設しました。翌1918年4月にカーバイド、石灰窒素、硫安の製造を開始しました。

1936東化⼯のできごと

伏木工場にて合金鉄の生産開始

経営方針を変更し、石灰窒素と硫安の生産を中止、合金鉄の生産を開始しました。
1946年頃にはカーバイドの生産も終了、合金鉄製造の専門会社となりました。

* 1973年伏木工場の合金鉄生産停止

1945年頃の伏木工場 1945年頃の伏木工場

1945東化⼯のできごと

能町工場完成、合金鉄の生産開始

鉄鋼需要増から新工場の建設を企画、「理想的な工場をつくってみよう」という意見を取り入れ、伏木港の対岸の能町に工場を建設しました。

1960年頃の能町工場 1960年頃の能町工場

1958東化⼯のできごと

庄川工場（現 高岡事業所）完成、合金鉄の生産開始

最初に完成した大型電炉（16号炉）の容量は1万8千kVAで、当時の合金鉄業界では世界最大の規模でした。

* 1998年生産終了

1960年頃の庄川工場（現 高岡事業所） 1960年頃の庄川工場（現 高岡事業所）

1962東化⼯のできごと

岩手県花巻市の花巻工場にて腐植酸苦土肥料アヅミンの生産開始

* 2003年に花巻工場など肥料事業を電気化学工業（株）（現 デンカ（株））に譲渡）

1924鐵興社のできごと

合資会社鉄興社として創設、福島県小野新町（現 田村郡小野町）にて合金鉄の生産開始

1928年に合資会社から株式会社に改めました。

* 1977年小野工場閉鎖

小野新町工場正門 小野新町工場正門
画像引用　鐵興社社史編纂委員会（1961）『鐵興社35年史』　鐵興社出版

1939鐵興社のできごと

酒田大浜工場（現 酒田工場）にて合金鉄の生産開始

* 1987年生産終了

酒田大浜工場-カーバイドならびにフェロアロイ工場を望む 画像引用　鐵興社社史編纂委員会（1961）『鐵興社35年史』　鐵興社出版 酒田大浜工場-カーバイドならびにフェロアロイ工場を望む
画像引用　鐵興社社史編纂委員会（1961）『鐵興社35年史』　鐵興社出版

1938東芝電興のできごと

小国事業所（現 小国工場）にて合金鉄の生産開始

* 1996年生産終了

山形県南小国村長者原に長者原水力発電所完成

当時の政府は東北地方の開発に力を入れており、その一環として企業の東北進出を奨励していました。豊富な水源が他の地区に勝っていることから、山形県に工場及び発電所を建設する決め手となりました。

* 1994年に東北地熱エネルギー（株）（現 東北自然エネルギー（株））へ譲渡

1958東芝電興のできごと

商号を東芝電興（株）に改称

小国事業所の航空写真 小国事業所の航空写真

1937東北振興化学のできごと

東北振興化学（株）として設立

石灰窒素と低燐銑鉄の製造を目的に会社設立。1940年に和賀川工場（現 南岩手事務所）にて、初めて出銑を行い、東北振興化学製品第1号が誕生しました。

1943東北振興化学のできごと

商号を東北電気製鐵（株）に改称

東北振興化学の商号が製鉄事業の内容を表さないため、製鉄を象徴する社名に変更しました。

1949東北振興化学のできごと

和賀川工場にて合金鉄の生産開始

* 1995年生産終了

和賀川工場 フェロシリコン出湯のようす 和賀川工場 フェロシリコン出湯のようす

1959東北振興化学のできごと

黒田電工（株）から伊達工場（現 伊達事務所）を買収

* 1980年合金鉄生産終了

伊達工場のフェロシリコン製造のようす 伊達工場のフェロシリコン製造のようす

1967東北振興化学のできごと

商号を東北振興化学（株）に改称

操業30周年を迎えるにあたり、東北地方の経済開発という社是をより一層推進しようと念じ、創立当初の社名に復帰した。

日重化発足後の沿革1976-

1978年昭和53年
東北電力（株）と共同で岩手県雫石町に葛根田地熱発電所完成* 2003年に東北水力地熱（株）（現 東北自然エネルギー（株））に譲渡
1981年昭和56年
高岡工業所に電解二酸化マンガン工場完成* 2002年生産中止
1982年昭和57年
北海道電力（株）と共同で北海道森町に森地熱発電所完成* 2004年に北海道電力（株）に譲渡
1984年昭和59年
山形県小国町に玉川水力発電所完成（出力1万kW）* 2003年に東北水力地熱（株）（現 東北自然エネルギー（株））に譲渡
1988年昭和63年
  • 酒田工場にてマンガン系フェライトの生産開始
  • 酒田工場にてセラミックス成型品の生産開始
1992年平成4年
小国工場にて水素吸蔵合金の生産開始
1994年平成6年
ブラジルにJ/V会社のSilbasa社設立、高純度フェロシリコンの生産開始
1995年平成7年
南岩手工場にディーゼル発電所完成
1997年平成9年
高岡工場にリチウムマンガン生産設備完成* 2003年にリチウムマンガン生産設備を日本電工（株）（現 新日本電工（株））に譲渡
1998年平成10年
  • 高岡工場のフェロマンガン生産を停止し、一部を南アフリカに設立したJ/V会社、Advalloy社で生産開始* 2002年三井物産（株）に株式譲渡
  • 小国工場にて高純度コバルトの生産開始
  • 小国工場にて金属クロムの生産開始
2002年平成14年
会社更生手続の申立* 2006年終結
2005年平成17年
高岡事業所でメタル担体の生産開始* 2020年生産終了
2011年平成23年
海外合金鉄メーカーのBOZEL BRASIL S.A.（ブラジル）とBOZEL EUROPE S.A.S.（フランス）を買収し、両社を完全子会社化
2012年平成24年
ニッケル水素電池からレアアースを回収するリサイクル事業開始
2013年平成25年
福島県伊達市に伊達ソーラー発電所完成、運転開始
2017年平成29年
  • シリコン系電池材料の生産開始
  • 創業100周年
2019年平成31年
  • 松尾八幡平地熱発電所（岩手地熱（株））の運転開始
  • 日重化発足50周年
2023年令和5年
高岡事業所にて水素吸蔵合金の生産開始